外注と内製、どちらが正解でもない
現場の合間に社員と食事をしていた時「社員が動く現場は人工が高くて、外注よりコストが合っていない気がします」と聞かれました。確かに数字だけ見ればそうなんです。
でも、社員が動く現場には“目に見えない価値”があるんですよ。現場での判断力、仕上がりへの責任感。こうした部分は数字では測れません。 外注の手離れの良さも、社員の熱量も、どちらも必要。
だからこそ、私はその“バランス”を大事にしたいと思っています。
社員が動くことで得られる“見えない価値”
社員がやる工事のいいところは、まず伝達のしやすさ。会社に戻って直接打ち合わせができるし、現場を大事にする意識も高いんです。外注にはない「会社としての思想」がある。
社員には車や保険、賞与などコストはかかりますが、それを超える価値があると感じています。うちは電工も社内にいて、外注さんもいる。これが岡田電気工事の強みなんです。急な仕事にも対応できるし、どちらかに偏らない柔軟さがあると思います。
経営判断としての“バランス感覚”
社員が動くとコストが高くなる、それは経営判断の範囲です。現場の人たちには、数字を気にしすぎず、仕事をしてほしいと思っています。
もちろん、出戻りや忘れ物などで損失が出るのは注意が必要ですが、真面目に取り組んでくれている限り、責任を感じすぎる必要はないと思います。
経営は波に対応する仕事で、社員ばかりだと、仕事が落ちた時に苦しくなる。逆に外注ばかりだと、波が来た時に人が足りない。その中でどうバランスを取るかが大切です。
技術を高めるチャンスは“内製”にある
この業界は動きが本当に早いんですよ。
過去、職人が少なかった時期がありました。その頃は、緊急対応や仮設工事など、どうしても技術力が上がらない仕事を任せがちでした。
でも今は社員の職人が増えて、レベルの高い現場を社内で回せるようになった。これは技術力を高めるメリットがあると思うんです。みんなが成長できるのが、今の岡田電気工事のいいバランスなのかなと思っています。
外注との関係も“信頼のパートナーシップ”
うまくいくと、外注に出す意味が分からなくなる時もあります。内製だとトラブルも少なく、パフォーマンスも高い。
でも、外注に任せることにも大きな意味があります。新しいやり方を持ち込んでくれたり、うちにはないカラーを出してくれたりする。だから、外注も欠かせない存在なんです。社員の力も外注の力も、どちらも会社にとって大事な資産。
ありがたいことに、今は信頼できる外注さんに恵まれています。この関係を大切にしながら、これからも輪を広げていきたいと思っています。
ジェフユナイテッド千葉への“熱”
ここからは、ちょっと仕事とは関係ない話をさせてください。実はジェフユナイテッド千葉を応援してるんです。J2リーグも後半戦に入りまして、今ちょっと順位を落としてるんですよ。
上位2チームしか昇格できないんですが、先日3位との直接対決で落としちゃいけない試合を落としてしまって、順位が入れ替わり現在3位。
でも、ここからが面白いんですよ。まだ5試合ほど残っていて、首位との直接対決もある。ここからの巻き返しがドラマチックで、応援しがいがあるんです。
地元とともに盛り上がる高揚感
今、ジェフは観客動員数がすごく増えてるんですよ。一般販売でチケットが取れないくらいで、クラブも「千葉を盛り上げよう」といったムードになっています。
地域と一緒に盛り上がる感じが本当にいいですよね。私は「負けて良かった」とも思ってます。2位で順調に行って最後でコケるより、一回落ちて、そこから這い上がっていく方がチームが燃える。負けから学んで、もう一度立ち上がる 。その姿にすごく勇気をもらうんです。
最終戦は11月29日。どんな展開になるのか本当に楽しみです。勝ち点の積み上げ次第では、チャンスがある。柏レイソルも強いですが、応援しています。
ビリビリでんきショック今週も皆さん、感電に気をつけて、ご安全に。
話し手
勝谷 篤史
株式会社岡田電気工事代表取締役
義父が経営する岡田電気工事の事業承継のタイミングで業界未経験ながらも転身。現在は同社の代表取締役として皆様のお力を借りなからなんとかやっています。